わんっ!ダフルライフ~ミシガンより≪後編≫

 我が家にやってきたラブラドールはやんちゃな仔犬時代を卒業した。今ではすっかり家族の一員として自分の居場所を確立し、私たちとともにミシガンの自然を楽しんでいる。今回は犬と楽しめる遊び場所、そして、犬のお留守番について紹介しよう。

犬とお出かけ

 自然豊かなミシガンは犬と一緒に遊ぶにはうってつけの場所だ。日ごろのお散歩からして日本のアスファルトを歩き続ける道とは違う。ここでは歩道の周りには芝生が生い茂り、夏にはスプリンクラーのシャワーも楽しめる。冬は一面の雪に顔を突っ込み、顔中凍らせながらも犬らしくはしゃぐ姿に心温まる。ただし冬場は寒さや融雪剤のため肉球を痛めやすい。散歩の後は足を洗い、保湿クリームなどでお手入れをしてあげよう。
 家の近所だけでなく、車でお出かけするのもいい。多くのState Parkは、オンリード(リードを付けた状態)で犬と一緒にトレッキングができる。犬が泳げるビーチのあるState Parkもある。写真はBrighton State Recreation Area。犬と一緒に泳ぐことができるため、我が家のお気に入りのスポットだ。
お散歩では物足りない場合、ドッグパークへ出かけ広い敷地をノーリードで思いっきり遊ばせよう。主な市には住民のためのドッグパークがある。事前にCity Hall等で申し込みをし、市によっては講習(ビデオを見るだけの簡単な講習の場合もある)を受講することで、使用許可をもらえる。resident 、nonresidentで利用料金は違う。また、resident onlyのドッグパークもある。
そのような手続きが面倒なら、オークランドカウンティのドッグパークがおすすめ。ドッグライセンスがあれば入場できる。駐車料金が必要(一日5ドル)になるが、車一台につき年間30ドル(オークランド住人)のオークランドカウンティパーク共通の駐車許可証を購入すれば、カウンティ内のドッグパークに何度も行き放題だ。

 Lyon Oaksは近場で十分楽しめる広さを持ったドッグパークだ。ほかのドッグパークと同じく小型犬専用エリアもある。ただシェルター以外に日陰がないので、真夏は午前中や夕方の時間を選んで行こう。春から秋までは入り口付近の水飲み場を使用できるが、冬には元栓がしまるので、各自で飲み水を持参しよう。

 オークランドカウンティには、Orion Oaks、Lyon Oaks、Red Oaksという3つの大きなドッグパークがある。
 Orion Oaksのドッグパークでは24エーカーという広大な敷地をノーリードで歩かせることができる。芝生広場だけでなく木の茂ったトレイルもあり、飼い主の運動不足解消にもいい。左の写真はパーク内の犬用の桟橋。スロープが設けてありそこから湖に入って泳ぎを楽しむことができる(人間不可)。桟橋から豪快に飛び込む犬や、ひと泳ぎした後全身をぶるぶるっと震わせて水を払う犬がいて、人間もびしょぬれになる覚悟は必要だが、泳ぎが大好きな犬にとっては最高のドッグパークだろう。

 Lyon Oaksは近場で十分楽しめる広さを持ったドッグパークだ。ほかのドッグパークと同じく小型犬専用エリアもある。ただシェルター以外に日陰がないので、真夏は午前中や夕方の時間を選んで行こう。春から秋までは入り口付近の水飲み場を使用できるが、冬には元栓がしまるので、各自で飲み水を持参しよう。

犬との旅

 ペット大国アメリカでは観光地でも犬を連れた旅行者によく出会う。フリーウェイのレストエリアには犬を歩かせることができるスペースが確保されているし、また既定のサイズ(航空会社によって異なる)のケージに入る犬であれば、一緒に飛行機に乗ることもできる。家族旅行に家族である愛犬がいないなんて。さあ、愛犬と一緒に旅に出よう。
 旅先はどこがいいだろう。初めての旅なら、そして、それが夏なら、Upper Peninsula、Mackinac Island、Sleeping Bear国立公園あたりがおすすめ。ミシガンの大自然を愛犬と思いっきり楽しめることは間違いない。
旅先が決まったら、ホテルを探す。「pet friendly hotel」といったキーワードでネット検索をかけると、ペットと一緒に宿泊できるホテルがたくさん出てくる。ホテルによって料金やルール(犬を置いて出かけてはいけない、など)が異なるので事前に確認しよう。また大きなホテルの場合、犬はメインエントランスではなく客室付近の入り口を使用するよう求められることも多いので、チェックインの際に犬NGのエリアを確認しておこう。
Upper Peninsulaの多くの公園では、リードにつないた犬とトレイルを歩くことができる。見所のひとつPictured Rock の遊覧船乗り場には、船に乗っている間愛犬を預かってくれるサービスがあるのでぜひ利用したい。ケージ用の鍵を持参すると便利。

 Mackinac Island はペットウエルカムの観光地だ。島に渡る船も、犬連れの観光客が多い。島に着いたらレンタサイクルショップへ。自転車にペット専用のキャリアをつけて島を一周しよう。美しい湖の眺めを愛犬と心ゆくまで楽しむことができる。
Sleeping Bear 国立公園も、ペット可のエリアが多い。犬と遊べるビーチもある。公園入口でもらえるMAPにペット可、不可が示されているのでチェックしよう。有名なDune Climbエリアはペット立ち入り禁止だが、それ以外のペットOKエリアでも、暑い日は砂が高温になって肉球にダメージを与える。十分に気を付けてあげよう。
ペットフレンドリーなミシガンの大自然だが、大自然ゆえに多くの野生動物が生息している。木の上で野鳥が卵を抱えていたり、鹿がトレイル脇から急に現れたり、リスが犬のすぐ前をかけぬけていったりする。生態系を壊さない配慮はもちろん、野生動物に犬が過剰に反応して吠えかかったり、リードを振り切って追いかけていくことがないよう、常に周囲の様子に気を配ろう。そして、ほかの観光客の迷惑にならないように犬から目を離さないこと。当然のことながら、トイレの後始末は確実に。
 また、ちょっと買い物に、とペットを車にお留守番させることもあるかもしれない。よく知られている通り夏の車内はすぐに高温になる。愛犬の命を守るため、高温になる車内に犬を置いて車を離れることは絶対にやめよう。ちなみにイリノイ州やカリフォルニア州など多くの州では、高温や低温の車内に犬を置き去りにすることを違法としている。

犬のお留守番

 犬との旅は楽しいが、やはり、犬を連れて行けない旅行もある。やむを得ず一時帰国をすることもあるだろう。そんなとき留守中の犬をどうするか悩む飼い主は多いだろう。親戚や友人宅に預けることができれば問題ないが、そのような預け先がない場合どうするのか。
一般的なのはペットホテルに預けることだ。ここアメリカでは、ペットの「お泊り」のことをboardingと言う。boardingができる施設は数多くあり、料金もサービスも様々だ。たくさんのペットホテルから愛犬にあうホテルを選ぼう。
選ぶポイントはいくつかある。まず、自宅からの距離。boardingは犬にとってかなりのストレスなので、あまりに長時間のドライブが必要なところは避けたほうが無難だろう。場合によっては空港の近くという選択もあるが、やはり自宅から近いほうが何かと便利なようだ。

それから、設備。施設内を見学させてもらい、預けている間犬がどのような環境で生活をするのか確認しよう。施設の清潔さ、寝る場所の広さ、温度管理、遊び場所の広さや外遊び場があるか。寝る場所もクレート(檻)だったり個室だったり、中にはテレビ付の個室があるところも。
そのほか、サービスの内容も要チェック。ウェブカメラがついていて旅先から愛犬の様子を見られるサービスや、早朝や夜間のドロップオフ、ピックアップが可能かどうかなど。時間外の引き取りが可能ならフライトが遅れてもハラハラしないですむため、この点は意外と重要だ。
ペットホテルでは、愛犬が飼い主から離れ、他の多くの犬と生活をともにすることになる。うまくやっていけるかどうか心配なこともあるだろう。だいたいどこのペットホテルも、初めての場合は事前に数時間「お試し」で預かり、その犬が大きな問題なくそこで生活ができるかどうかを判断するようだ。飼い主と離れている間ずっとなき続ける、他の犬とトラブルが絶えない、といった場合はboardingを拒否されることもある。早めに預け先を探して、愛犬がそこで滞在できるかどうか確認しておこう。
どうしてもペットホテルになじめない犬は、ペットシッターを利用することもできる。信頼できるシッターが見つかれば安心だ。留守中他人に家に入られることに抵抗がある場合は、動物病院に併設されているboardingを検討してみよう。愛犬が飼い主と離れてストレスで体調を崩しても、ドクターが適切に対応してくれるだろう。
たくさんの犬が集団生活をするので、預けるには予防接種の証明書が必要になる。なかでもbordetella(ケンネルコフの予防接種)は6か月ごとの接種を要求されることが多いので、あらかじめ接種をすませておくこと。
犬をお留守番させなくてはいけなくなってしまったら、愛犬が少しでも快適に過ごせる預け先を早く見つけてあげよう。そしてお留守番が終わったら笑顔でお迎えに行こう。


犬との生活を始めて気づいたことがある。静かな朝の散歩も、まったり過ごす午後の陽だまりも、はしゃいで駆け回る雪の日も、夕日を背負って歩く夏のトレイルも、そこに彼女の姿があるだけで美しさや楽しさが増すのだ。本当に、なんて、わんっ!ダフル。愛犬と一緒にこのミシガンの大自然を思いっきり味わってほしい。

Komari